安倍元首相の銃撃事件で逮捕された山上徹也容疑者。
歴史に刻まれるくらい重大な大事件でしたよね。
事件発生から5か月を超えてもなお、山上徹也容疑者の処罰に進展がない状況。
いったいなぜこれほど長引いているのでしょうか。
調査しました。
鑑定留置期間の延長
山上徹也容疑者の留置期間が2023年1月まで延長されることになりました。
鑑定留置とは
- 鑑定留置とは被疑者の精神状態や身体の鑑定を鑑定人にしてもらうにあたり、被疑者を病院やその他の場所へ留置することをいいます。
一般的に鑑定留置の期間は2~3か月程度と言われています、
しかし山上徹也容疑者の留置期間は約6か月。
鑑定留置の期間に定めはないものの、あまりに長い留置期間となっています。
なぜ鑑定留置が長引いているのか?
凶悪な事件の場合、留置期間が長引くケースもあります。
例えば近年の事件でいえば、2017年の神奈川県座間市で起きた『座間9人殺人事件』。
若い女性8人と男性1人がアパート内で殺害され、遺体を損壊させたという凶悪事件で記憶に残っている人も多いでしょう。
この事件の容疑者の鑑定留置期間は5か月だった。
(その後の裁判で容疑者は死刑判決)
安倍元首相銃殺事件も歴史に残る大事件ですし、その背景には山上容疑者の精神疾患の有無、宗教2世としての苦悩もあるということで留置期間が長引いているのでしょう。
元東京高裁裁判長の三好幹夫弁護士は
一般的には3か月くらい。慎重にやるべきだが、今回はやはり長い印象だ。
と語っている。
やはり経歴ある弁護士から見ても留置期間が長いと感じるようだ。
期間が長引くことによる懸念も
留置期間が長引くということは事件から長い月日が流れるということ。
そうなれば関係者の当時の記憶が薄れてしまって公正な裁判にならなかったりするのです。
さらに山上徹也容疑者に精神疾患があった場合、約6か月の間に症状が悪化してしまう可能性もあります。
精神疾患の有無を確かめるのは難しいとのことで、このような可能性もでてきてしまうのですね。
精神鑑定に詳しい岩波明教授は以下ように述べています。
検察が行う鑑定は被疑者に精神疾患がある可能性を否定する目的がある。精神疾患がないとする証明は、さまざまな可能性を摘み取らなければならず案外難しい。被疑者が非協力的な場合もあり時間がかかることは仕方がない。
いつ起訴される?
そもそも逮捕後の流れはどのようになっているのか、確認してみましょう。
- 送致
- 勾留
- 起訴
- 裁判
山上徹也容疑者は現在②にあたります。
精神鑑定及び留置期間が過ぎれば起訴ということになるでしょう。
つまり、2023年1月~に起訴されるということになります。
起訴された後は保釈されない限り拘置所に勾留されます。
その後裁判へと進む流れとなっています。
まとめ
今回は山上徹也容疑者の鑑定留置が長引いている理由について紹介しました。
戦後史に残る大事件。裏には宗教2世としての苦悩。
絶対に許される事件ではありませんが慎重に鑑定を進めてほしいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。